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京都の老舗おだし「うね乃」とともに、
京都店限定バーをつくった。

おだしとチョコレートのひょんな出会いから、
伝統と革新の街、京都にふさわしい
まったく新しい味が生まれた。

おだしとチョコが合うなんて、
にわかに信じがたい。そう思うかもしれない。
たしかに耳馴れない組み合わせだが、
だからこそ、最初から可能性を感じていた。

選んだのは、羅臼昆布。

遠くはなれた東京と京都、
分野の違うふたりのつくり手、
ゆえに生まれた無二の味、と自負している。

京都の新たな文化発信地「新風館」にオープンした、green bean to bar CHOCOLATE京都店。ここの限定商品第一弾が、明治36年創業の老舗「うね乃」の昆布だしをチョコレートに混ぜ込んだ「京都-羅臼昆布-」。カカオとおだしという前代未聞の掛け合わせ、東京と京都という距離などのハードルを乗り越え、功を成した。代表の安達建之と「うね乃」の代表・釆野元英さんが、その過程を振り返る対談の後編をお届けしよう。

おだしの役割、
そのままに。

釆野:(できあがったチョコレート「京都-羅臼昆布-」を食べて)昆布が、チョコレートの風味の邪魔をしていませんね。「昆布味のチョコ」じゃなくて、昆布がちゃんとチョコレートを上げている。奥行きを感じます。

安達:海のなかの感じが、口のなかに広がっていきますよね。この感じをつくりたいなと、最初の段階から考えていました。塩にしてもお酒にしても、チョコレートの風味を引き出してくれるもので勝負したいとは、ふだんから考えています。それが、今回はおだしだった。お味噌汁やお吸い物だけじゃなくて、おだしはチョコレートの風味まで引き出してくれるんですね。

釆野:昆布が入っているとバレると、意味がないんですよね。おだしを勝たせるのではなく、おだしを効かせる。それが理想でした。

安達:そうですね、「昆布を食べてる」とはっきり感じるものではなく、あくまで、チョコレートを食べたいひとのための味にしたかった。そこが、うちの職人たちの挑戦したところでもあったし、ご協力のおかげで実現できたことでもあります。

昆布の存在を消して、
昆布の味を出す。

釆野:最終的には、やはり羅臼昆布がベストだと確信しました。利尻昆布だと、もっと磯の味が勝つと思う。

安達:いろいろとおだしの候補をいただき、試作品をいくつかうね乃さんにも食べていただきました。何度かのやりとりの後、提案いただいたのが羅臼昆布でしたね。

釆野:安達さんの求めていたのは、「昆布の存在を消して、昆布の味を出す」というようなことでした。無理な話だけど、おっしゃるところの意味はわかった。はじめは利尻昆布の、獲れるエリアや年を変えて試作してもらっていました。でも途中で、求められている味はその延長線上にはないと気づいた。そこで、真逆の特徴を持つ知床の昆布を使ってみてもらったんです。そこから道が決まって、あとは微調整を重ねていった。

安達:なんとも言えない昆布の甘みみたいなものが出てきて、それが決め手になりました。また、しっかりと安定感のあるコクというか、“土台”のようなものがほしかった。それがカカオの味を引き出してくれるんじゃないかと思っていたんです。

釆野:利尻のほうが味は華奢ですよね。足が細いというか。くらべて羅臼昆布は、少々なら持ちこたえるような土台を持っている。でも、じつは安達さんが初めてここにいらしたときにパッと選ばれたのも、羅臼昆布だったんですよね。我々はおだしのことは経験値でわかるけど、カカオと合わせるとどういう化学反応が起きるかまではわからなかった。でも結果的には、それがよかったんじゃないかと思っています。

安達:この味は、僕らがただおだしを買ってきてつくるだけではぜったいにできなかった。職人技を持つみなさんと一緒につくったからこそ、生まれた味です。

コラボレーションの
清く正しいかたち。

安達:この取り組みを通して感じたことは、コラボレーションにおいては、お互いの領分にそこまで踏み込まないことが大事だということ。僕らには僕らの範囲があって、うね乃さんにはうね乃さんの範囲がある。そこに踏み込みすぎず、でも必要なことは教えていただきつつ。そうしてプロの部分を引き出してプラスにしていくことが、いいコラボレーションの形なのかなと感じました。

釆野:わたしたちは、幸か不幸か、カカオに関してほぼ無知でした。でも、そのことがかえっていい結果をもたらしたんじゃないかと思っています。仮に「昆布味のチョコレート」をもとから知っていたら、そっちの方に寄ってしまっていたでしょう。

安達:僕らの方も、何回もここに足を運んでああでもないこうでもないと引っ掻き回していたら、いいものは生まれなかったかもしれない。

釆野:東京と京都、その距離感もよかったのかもしれませんね。

 
 
 
 
 

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