1. CACAO LOVERS' LOUPE
    虫眼鏡で見るビーントゥバーの世界

 

2. WHAT'S UP BOSS
    代表の安達建之によるコラム

 

3. TOPICS
    今!起きているgreenのニュース

 
 

カカオ豆からチョコレートバーへ。
店のラボで、実際にどんな作業が
行われているのかを詳細にレポートする
「カカオラバーズ ルーペ」シリーズ。
第一弾は、カカオ豆について。

世界で流通するカカオ豆のうち、
良い品質のものはわずか5%。
greenはその中で、
よりクオリティの高い豆を見極め
背景のストーリーも大切にしている。

小さなカカオ農家と
大きなプランテーションと

森に自生するワイルドカカオを除き、カカオ農園は二つに大別できる。一つは、カカオと、バナナなどさまざまな樹木が共存する「アグロ・フォレスタル」。自然農法に近いスタイルで、世界のカカオ生産者の95%がこの小さな農地を家族で切り盛りしている。収穫した豆の発酵はささやかな木箱で行われ、乾燥のための施設が貧弱なところも。カカオ豆を運ぶバイクすら持たない彼らは、横取り上手と名高い「コヨーテ」と皮肉られるバイヤーに安値で売り渡さざるを得ない。

ただし、小さな農家が協力してカカオの農業組合を作れば力を持てる。共同の施設を作り、良い状態で発酵・乾燥できる設備を揃えることもできる。良い状態のカカオ豆を袋に詰めて出荷するまでを組合が行えば、適切な対価を得ることができる。

二つめは、カカオのみを整然と植え、枝の剪定から肥料や水やりまでをきちんと管理した「インテンシブ」。多くの実を効率よく収穫できるが、一般的に味はそれほど期待できない。ただし、なかには品質を重視する農家があって、カカオ栽培の一つひとつの仕事がきっちりとなされ、発酵・乾燥のコントロールも完璧だ。

サプライヤーを通して
農園までたどることができる豆を

greenが使っている豆は、基本的には小さな農家が集まった組合で管理されるもの。そういった組合の代表であるサプライヤーから仕入れている。カカオがどんな環境で育ち、いつ収穫され、良い状態で発酵、乾燥がなされているかといったトレーサビリティがしっかりしていることを重視しているからだ。

サプライヤーとは、カカオ豆の加工や輸出を手掛ける人たちであり、生産者の代表でもある。先進国で学び、母国のカカオの生産地で事業を起こすことも多い。彼らは農家が持ち込んだ豆を高品質なカカオ豆に仕上げ、付加価値をのせる。そして農家にもその収益をきちんと還元するというサスティナブルな仕組みを築いている。

現地で袋詰めされたカカオ豆の多くはサプライヤーの手でオランダやスイスの倉庫に送られ、世界のチョコレートメーカーへと届けられる。greenが仕入れたカカオ豆もヨーロッパの倉庫から空輸される。こうして店に届く世界各地のカカオ豆は、温度と湿度が管理されたストックルームで、チョコレートになる出番を待っている。

 
 

Vol.67

小さな開業物語 <前編>

母親は、小さな雑貨店を経営していました。
小学生の頃、よくお店の手伝いをしていた僕の係は、

  • 店まで荷物を運ぶ
  • どうやって並べれば商品が売れるのかを考える
  • 街でどんな物が売れているのかを見つけてくる

初めは、アメリカの輸入雑貨を販売していましたが、だんだんとTシャツやトレーナー、カバン等のオリジナルグッズを販売するようになっていきます。

その理由は、利幅が大きいからです。

小学2年生の時に両親が離婚し、一家の家計は母親の稼ぎにかかっていました。オリジナル商品の売れ行きは、僕のお菓子代に直結していたのだから、こちらも真剣です!

グッズ制作は、母親がロゴをデザインし、手先が器用だった叔母が完成図を描きます。次に、洋服を作ってくれる人を見つけ、交渉に行きます。決まったのは、キッチンと4畳半の小さな家に家族5人で住む、優しい女性でした。古いミシン一つで、トレーナーやカバンを作ってくれたのです。

母親に連れられ、その家によくお邪魔し、母親が交渉する姿を隣で見ていましたが、ここはもっとこうして欲しい、これはダメ、ここは直して下さい、という交渉ごとを聞きながら、そこまで言うのか、とビクビクしていたものです。

出店場所の商業ビルでは、月の売上が高いと良いスペースが与えられ、悪い月が続くと最悪退店させられてしまう制度になっていました。遅刻して開店が間に合わないと罰金も取られました。

小学生の私には、何が売れるのか? どうすれば売上が上がるのか? が、全く分かりませんでした。

それでも、少しづつ商品のクオリティーを上げ、デザインを良くし、並べ方を変え、と売れる工夫を重ねていくことで、お客さんが少しずつ増えていき、とても嬉しかったのを覚えています。

母親は、仕事が終わって、家への帰り道にラーメン屋さんに寄ると、客席は何席? この場所なら売上はいくら? 家賃は? 人件費はどのくらい? と小学生に収支を考えさせたり、株の仕組みを教えてくれたりする人でした。

私は、いつの間にかお店に入ると、ここはこの位の売上だろうから、トントンかな? と計算するようになっていました。

「習うより慣れろ」とは、よく言ったものです。

誰も行かないアマゾンの奥地まで行き、どこにも売っていない物を自分達で作り、自分達の手で販売するgreenのスタイルは、この時のリアルな経験からきているのです。

<後編>に続く

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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6/20 HAPPY
FATHER’S DAY

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