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    私たちの“旅路”をレポート

 

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    代表の安達建之によるコラム

 

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みな美しい個性を携えている。
それは人のみならず、作物もしかりだ。

ことカカオは国や地域、環境によって
個性の振り幅が著しく、
ビーントゥバーはそれを歓迎しながら、
できるだけ生かすべく、大切に拵える。

いっぽう、常に一定であることが
美とされる世界もある。

とりわけ製菓はプロの領域になればなるほど
同一の味や食感が求められ、
そのための研究や努力を怠らない。

これから届けるのは、
個性を生かすことと一定を守ること。
そのどちらも諦めなかったゆえ、
日に10本しか作ることができない
あるお菓子の物語。

「食べた瞬間、びっくり。チョコレートケーキの概念が変わりました」「甘くて重いケーキが苦手だったけれど、すっと食べられる」など、ぞくぞくと好意的な声が寄せられている、ビーントゥバーを使ったケーキ。とりわけ今!噂の的なのが、ガトーショコラだ。

もともとは日本橋店の限定から始まったものだが、今春オープンした京都店でも発売を開始。その人気とともに、じわじわと販路を広げつつある。
このまま量産へ、といきたいところだが、そう簡単にいかない理由がある。実はこれ、1日にたった10本しか作ることができないというのだ。

「過程がとても繊細なので、一度にたくさん作ってしまうと、すべて同じように焼き上がらないんです」と教えてくれたのは、福岡店でのケーキ製造を担当する、パティシエの手塚有植子さん。「一般的なガトーショコラは、チョコレートの他に、ココアや香料を入れているのですが、これはチョコレートのみ。しかも生地の半分である150gも入っているので、メレンゲが壊れやすいんです」

食感の滑らかさとエアー感を出すためのメレンゲは、ガトーショコラにとって最も重要な役目のひとつ。「メレンゲが壊れないように素早く、白い筋を残さないように混ぜないといけない。だからといって混ぜ切ってしまうのではなく、手首の返し方に注意しながら、ギリギリのところで留めておくことが必要なんです」

それだけでなく。メレンゲやバターの温度もまた、仕上がりに大きく影響を及ぼすという。「低すぎても、高すぎてもいけない。美味しく仕上がる温度、いわゆる“スイーツスポット”と呼ばれる範囲が、極端に狭いんです。もちろん私たちも常に計っているのですが、室温によっても変わってきますし、へらをひとつ返すたびに、冷たい空気が入ってくるので」

まだ、まだある。「日本橋店の分は東京で、京都店はここ福岡のラボで作るのですが、それぞれオーブンの大きさ、庫内の湿度によっても焼き上がりが変わるので、実はけっこうレシピ調整してます」バターなどの量はもちろん、焼成途中でアルミをかぶせるなど、数多の工夫を凝らす。「しかも感覚で決めてはいけない。すべて数字で出すことが重要なので」そうして研究し尽くした結果、福岡の製造環境に合わせ、一度に作る量は10本ではなく、5本のみと判断した。

「そこまでして」。これを読むあなたは、ともすればそう思うかもしれない。「少し違っても、おいしければいいじゃないか」とも。

その理由を、手塚さんはプロとして、きっぱりと言い切る。「そこまでしているのは、誰が作ってもちゃんと同じ味にするためなんです。一度食べて感動してくれたなら、次食べた時に『前とは違う』と思わせていけない。期待を裏切ってはいけないので」

そう、一定のやり方では済まないのは「一定の美味しさを追求するため」だったのだ。

それもこれも、アマゾンでカカオ豆を育てる生産者からはじまり、実にいろんな人たちの渾身が詰まった、宝石のように大切なビーントゥバーを無駄にするわけにはいかない、という思いが真ん中にある。「原材料の個性やポテンシャルを生かすためにも、いいものを届けないといけない。いくら時間や手間がかかっても」

最後に、できあがったガトーショコラを試食した。口に入れたとたん、シュワっと溶けていく。この“なくなっていく感覚”のために、ありったけの技と心を注ぐ。

 

ガトーショコラはオンラインショップ
でもご購入いただけます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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だしとチョコレート、
調和の奥にあるもの

マダガスカル産のフルーティーなチョコレートをベースに、羅臼昆布のだしが上品に香る。チョコレートバー「京都-羅臼昆布- (税込み1,944円」が、本日9月11日(金)よりオンラインショップにて販売開始。創業115年の京都の老舗「うね乃」の羅臼昆布を使ったオリジナルチョコレートは、京都府の象徴として「オオミズナギドリ」を潜ませた特別パッケージで用意。意外性のあるギフトとして、喜ばれることうけあいだ。

 
 
 
 
 
 
 
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