ビーントゥバーのはじまりと今。

November 11, 2022

 
 
 
 

1. CACAO JOURNEY
    私たちの“旅路”をレポート

 
 

2. WHAT'S UP BOSS
    代表の安達建之によるコラム

 
 
 

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先週の11月5日・6日、アメリカのシアトルにて開催された世界最大のビーントゥバーチョコレートの祭典「ノースウエストチョコレートフェスティバル」にgreenも参加し、オーナー安達とスタッフ数名が現地に行って参りました。

この機会に世界のチョコレートバーとの出会いをお楽しみいただけますと幸いです。日本未上陸のブランドもありますので、ぜひご期待ください。

 
 

アメリカ、ヨーロッパ、アジア…
世界各地で個性に富んだ
チョコレート作りが行われている。

カカオラバーズたちがぞくぞくと生まれ
ビーントゥバーをめぐる産業は
いまや活況を呈している。

しかし、何事もはじまりはある。

ビーントゥバーのはじまりは
サンフランシスコのとある店。
小さな種がここまで大きく育ったのには
アメリカ人の気風も一役買っている。

ビーントゥバーがどのようにはじまり、ムーブメントとして世界中に広がったのか。その一連について教えてくれたのは、チョコレート鑑定家として長きに渡り世界で活躍し、greenのアドバイザーも務めるクロエさん。

「そのはじまりは、1997年頃のこと。サンフランシスコ近郊の『Scharffen Berger Chocolates』というブランドが、最初のビーントゥバーメーカーと言えるでしょう。

当時のアメリカで手に入る、いわゆるマス・マーケット向けのココアとバニラのような味わいの甘いチョコバーとは明らかに異なる彼らのチョコレートは、中古の設備を使って小ロット生産で作られたもの。チョコレートそのものの風味はもちろん、フルーツやナッツ、キャラメルなど、鮮烈で複雑な味わいを持ち合わせていました」

彼らの成功が引き金となり、2000年頃にかけて、やがて一般の人たちもチョコレートを作りはじめるほどの大きなうねりを生み出した。「誰もがアマチュアだった初期の頃は、みんな自宅のキッチンにあるオーブンやドライヤーといった生活家電を使って、チョコレートを作っていたんです。2、3年におよぶそうした“実験”が実を結ぶことになったわけです」

そもそもビーントゥバーのムーブメントは、どうしてアメリカからはじまったのか。その理由は、ひとえに、アメリカ人ならではの気風にある、と彼女は言う。

「彼らはオープンマインドで、新しいことにチャレンジするのをいとわない。“アメリカン・ドリーム”なんて言葉もありますよね」ソフトウェア会社、技術開発会社、ガラス工芸人など、思いもよらない業種がビーントゥバーの世界に参入したという。「彼らに共通点があるとすれば、探究心があり、完璧主義だということ」

その後、ヨーロッパやアジアのチョコレート業界にも、徐々に新しいチョコレートカルチャーが波及していくことになった。「カナダでは、トロントの『SOMA』が有名。けっして派手なタイプではないですが、とりわけ品質には忠実です。またヨーロッパでは、美食の世界では歴史あるシェフたちの力が強く、そのためビーントゥバーがなかなか浸透しませんでした。それでも、2015年にビーントゥバーのブランドができたことをきっかけに、流れが変わりました」

日本は?と聞くと、クロエさんは「Emily's Chocolate」の名を挙げた。「初期の頃のアメリカと同じように、彼らも、最初は自宅でチョコレート作りをしていました。そしてもちろん、greenも、新しいチョコレートの地位を確立させた先駆けのひとつと言えるでしょう」

green創業当初の7年前は、日本のビーントゥバーブランドはたったの4つ。それが今では200を超えるブランドが生まれている。

インダストリアル製品に対するカウンターカルチャーとして生まれたビーントゥバー。クラフトマンシップを根底とした体に良くて美味しいチョコレート作り。カカオ農家と共に向上を目指すダイレクトトレードへの取り組み。世界各国の小さな種が花を咲かせ、大きなムーブメントとなっている。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Vol.128

North West Chocolate
Festival 2022

3年振りにBean to bar の祭典、North West Chocolate Festival、Seattleにやって来ました!
大勢の人々が会場に来ていて、どこのブースも大賑わい。人が多すぎてなかなかチョコレートが買えなくなっています。greenのブースも初日の朝から行列ができ、2日目の午前中には商品が完売してしまいました。僕の肌感ですが、1万人規模のイベントになっていて、過去最高の来場者だと思います。

Festivalは、3つのエリアに分かれています。ブランドが出店するブースゾーン、サプライヤーやメーカーゾーン、プロやショコラティエがワークショップやセミナーを行うゾーンです。出店ブランドやサプライヤーは、アメリカ国内からだけではなく、南米、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの各国から120以上が集まるグローバルなフェスティバルです。

セミナーゾーンは4つのステージがあり、それぞれで1日5〜6人の方が専門分野の話をします。今回は私も「日本のbtbマーケットと、greenのブランド作りについて」のセミナーを行ないました。実は、4年前に立てた個人的な小さな目標があり、それが「海外で英語を使ってプレゼンテーションをする」というものだったので、目標達成です!

50〜60人の参加者がとても優しくヘルプしてくれ、途中、単語が出てこない時は参加者に教えてもらったり、ちょっと伝わっていないかなと思った時は、みんなに合っているかどうか質問しながら進めました。英語がネイティブでない、アジアのおじさんが使う下手な英語が面白いらしく、何度も笑いが起こり、とても温かい場になりました。

イベントの特徴として、出店者や登壇者、チョコレートメーカー、来場者の距離が近く、和気あいあいとしています。サンプルのチョコレートを食べ歩きながら、好みのチョコレートに偶然出会ったり、講師に話しかけてカカオ産地の情報を聞いたり。各国の観光客の状況や、売上やお店の経営話をしたりと、初対面でも仲良くなってその後の仕事に繋がったりしています。

初めて見る面白いブランドもいくつかありました。今回はニュースレターの読者に、僕が選んだチョコレートをプレゼントしようと思っています。多くの人は知らないけれど、実はクオリティーの高いチョコレートを見つけてきましたので。この機会に、どしどしご応募下さい。

greenのブースは、お客様が途切れることなく来てくれて、アメリカではこのイベントでしかgreenのチョコレートを買えないんだ、と多くの人に声を掛けられ、楽しみにしてくれていた人達との再会がたくさんありました。barの特徴を説明し、産地の話をし、日本の話をしながら、直接ファンの方々に会えるのは、僕の仕事の喜びの一つになっています。

今回、お客様は自分の好きなチョコレートを探している感じがしました。今までは、単純に美味しいチョコレートを探している印象だったのですが、今回はいくつものサンプルを試して、話を聞き、食べながらじっくりと、自分に合うモノを探している感じがするのです。

自分の好きなモノが分かっている人達が増えている、ということだと思います。これはチョコレートだけではなく、生活スタイルの全般に自分の世界観を持つ人が増え、それに合うモノを探しているのだろうな、と思います。

この傾向はしばらく続きそうですね。
Seattle 楽しかったです!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
https://greenchocolate.jp
 
 
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