小さな村に希望の種をまく。

April 7, 2023

 
 
 
 

1. CACAO JOURNEY
    私たちの“旅路”をレポート

 
 

2. WHAT'S UP BOSS
    代表の安達建之によるコラム

 
 
 
 
 

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ボリビアの奥地の村に
小さな発酵所を作り
これまで無頓着だった
カカオのクオリティを上げる。

3年前の計画は
ゆっくりとだが、確実に進んでいた。
その一方で、新たな課題も見えた。

アブラハム一人では
どうにもならない収穫量の問題を
村全体で取り組むことはできないか。
次のステップに進む段階にきた。

小さなカカオ研究所

green代表の安達が最初にアブラハムの家を訪ねた3年前は、発酵のための施設もなければ道具もない。温度計すらないという状況だった。そこで、彼の自宅の隣に小さな発酵所「カカオ研究所」を作り、発酵のための木箱や道具などを少しずつ整えていった。

ここでカカオの発酵を担当するのはアブラハムの奥さんだ。カカオポッドから取り出した果肉付きの豆を木箱に入れ、バナナの葉で覆う。バナナの葉に生息している菌により発酵プロセスが始まるのだが、箱の中の温度が均一か、発酵がムラなく進んでいるかを確認し、全体を混ぜるなど手を加えていく必要がある。だが今のところ、そこまで手間と時間をかけてカカオのクオリティを上げたとしても、業者の買い取り価格は変わらない。そんな事情もあり、管理が完璧とはいかず、バナナの葉が逆さまだったり、温度計も使われていなかった。

アブラハムが困っていることの一つは、自分が作ったカカオの質がいいのか悪いのかわからないということだった。家に冷蔵庫はなく、インターネットで調べられる環境ではないので仕方がない。でもそれはやり方を改善すれば解決できる問題だった。安達はその場でカカオのカットテストをしてみせ、アブラハムに、あと2段階、クオリティを上げるための具体的な方法を伝えた。

現況から脱する
本当の課題

彼らが今の状況を変えるための今後の課題は収穫量だ。収穫量が上がらなければ収入も上がらない。ただし、アブラハム一人でそれをするのは難しい。ならば、と安達が提案したのは、村の周りでカカオ農園をやっている人全員に声をかけるということ。まずは、その収穫量をすべて合わせたらどのくらいの量になるかをリサーチする必要がある。ボリビアでは、それをするだけでもずいぶん時間がかかるだろうが。

みんなの収穫量を合わせて、カカオ研究所で発酵する。十分な量のクオリティの高いカカオを作れれば、greenが買えるし、ビーントゥバーの専門ブランド(それは日本に限らない)に届ける手伝いだってできる。村をあげて良質なカカオを作り、それに見合った収入を得て、村全体の収入が増える。サンタ・ロサ村がそんなモデル地域になればいい。そのためには、なんとしても、今ある少量のカカオでもクオリティを上げる必要がある。

数年後には、アブラハムがボリビアの貧しい農村の人たちに、こうやったらできると伝える人になっている。他の地域からサンタ・ロサに学びに来たり、彼が出かけていって、発酵のやり方を教える。いずれは、5人のアブラハムの子どものうちの誰かがインターナショナルマーケティングを学んで、どうやって価値を上げるか、どういう市場に売っていくかという道筋を立てる。安達の頭にはそんな将来像が描かれている。

 
 

Vol.147

商品を考える時のこと

シンガポールに来ています。飛行機で6時間飛んだだけで真夏。

つい先日、日本ではサクラの撮影をしたばかりなのに、こちらではプールで泳げる。当たり前なんだけど、世界は広くて不思議ですね。

最近、新しいお店を作っているので、商品案をたくさん考えています。今回はそのポイントを話したいと思います。

例えば、チョコレートバーを作っている時と、ケーキを作るのでは、意識していることが違うんです。

素材の良さをどう引き出すか?
理想の味にどうやって近づけるか?
何と組み合わせるか?

というような「味」に関して、取り組むプロセスはあまり変わらないのですが、どんなものを作るのかという前提条件が違います。

前提条件とは、食べる体験の違いを指しています。

greenの場合、ケーキは店内で食べる方が70%以上なので、「店内で、どんな風に過ごしてもらうか?」が考えるポイントになります。
(チョコレートバーは、家に帰ってから楽しむ方がほとんどです)

ケーキを開発する時に僕がイメージしているのは、お客様がショーケースの前で、どれにしようかと迷いながらケーキを選び、食べながら友人とおしゃべりを楽しむ風景です。

なので、作っているケーキがショーケースのどこに並ぶのか、隣には何があるのかがすごく気になるのです。

お客様が楽しい時間を過ごす、という目的を達成するためには、ケーキが主役になり過ぎずに、名脇役的な立ち位置として考えるようにしています。

以前に、お店で出す季節限定の商品を考える、というミーティングをしている時、スタッフから、去年とは違う新しいジャンルの物を出したいという意見が出ました。

一見、積極的な良い意見と感じますが、こんな時に気を付けるのは「新しい事をやること」が目的になっていないか? です。

「新しさ」は、とても魅力的なので、そこに気持ちが奪われてしまうことがあります。

気付かないうちに、お客様に「楽しい時間を過ごしてもらう」ための商品開発から、目的が「新しい物を作る」に変わっていないか?

または、売上を上げるための商品開発になっていないか? を見るのです。

顧客目線で見るということです。

新しいジャンルの物を作ると、お客様が喜ぶ。というのは、一見納得してしまいそうな意見ですが、実は根拠はありません。

正確には、新しいジャンルの物を作ると、お客様が喜ぶ時もあるし、喜ばない時もあるのです。

このように、自分がやりたいと思っている事に、何かしらの理由を付け、考えていくケースはよくあります。

では、どうするのかというと、新しいジャンルや新しい物を探そうとするのではなく、進化させていく、というスタンスで考えます。

僕は元々、「クラシックな物をモダンに作り変える」というコンセプトを立てていて、モダンなケーキなんだけど、どこか懐かしく、前に食べたことのある感じがする物を作りたいと思っています。

この後の商品開発も、独りよがりにならず、顧客目線を持ちながら、物作りをしていきたいと思っています!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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