カカオからシェアまでをデザインする。

July 7, 2023

 
 
 
 

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カカオからチョコレートになるまでの
全行程を一貫して手作業で行う
「ビーントゥバー」。

美味しいチョコレート作りに
欠かせないもの。

チョコレートを美味しく
感じるために欠かせないもの。

この2つの掛け合わせで
チョコレートはさらに美味しくなる。

 
 

チョコレート作りに必要なものはなにか。素材、製法、アイデア。つまるところ、この3つだと思っている。

まず良質な素材を選ぶために、惜しみなく時間をかけたい。そこで鍵となってくるのは、どこで、誰に会い、どんなカカオを見つけられるか。

前人未到の(ときに危険な)地に自ら踏み込み、言葉も文化もまるで違うひとびとに会い、まだ見ぬ希少なカカオを見つける。そこでは、的確な情報を得るための知識や野性的嗅覚、そして、ひたむきな行動力がものをいう。

次に、製法。
ビーントゥバーの製法はおよそ決まっているなかで、時間や労力、コストをカットする方法はいくらでもある。でも私たちは、手作業で行われるひとつひとつの工程に、一切手を抜きたくない。届いたカカオをいかに保存するか。カカオに付着した汚れをどこまで取り除くか……。手を抜くくらいなら、チョコレート作りをやめる。本気だ。

さて、そうしてできたチョコレートは、たしかに美味しい。でもまだまだ美味しくできる。

美味しさは、食べる前にそれを「どれだけ美味しいものだと認知しているか」にも左右される。だから、素材と製法を掛け合わせたところに、アイデアをのせる。

どんな見た目をしているか。何に包まれて、どんな佇まいの店で売られているか。誰に、どう紹介されたか。試食をどのタイミングで手渡されたか。一見関係なさそうなそれらは、しかるに、きちんと美味しさに関係している。

もちろんそれを食べた人が、どのように発信するかも、美味しさの一翼を担うことになる。だから、カカオからシェアまで、余念なくデザインしたい。そうすれば、どんどん美味しくなっていくと信じているから。

 
 
 
 

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夏の風物詩
リッチなグラスパフェ

greenの夏の定番となっているグラスパフェを好評発売中です。今年は、タンザニア産ビーントゥバーチョコレートのソルベを主役に、フレッシュのいちじく、グリオットチェリーのコンポート、ピスタチオのジェラートを合わせたリッチな味わい。ぜひお楽しみください。

グラスパフェ -いちじく&チェリー-
EAT IN ¥1,980(税込)
中目黒本店、福岡店にて。
8月中旬頃まで発売予定。

 
 

Vol.160

前向きな声掛け

今週はバルセロナを訪れています。強い日差しが照りつけ、気温は高いですが汗はかきません。
久し振りに、ジローナにある、Hotel Boutique Casa Cacao へ行ってきました。泊まることは出来ませんでしたが、テラスのあるレストランは最高に気持ちが良く、天井や床、壁の素材や、インテリアにカトラリーまで、どこにも抜けがなく、ここに来るとため息が出ちゃうのです。
もちろん食事もサービスも最高。
食事が美味しいと感じるのは、ロケーションと、一緒にいる人がポイントです。
日本の、雑居ビルの中にある予約の取れない高級店は、お皿の中の世界だけを論じていて、興味が湧きません。
自然や風を感じるロケーション、歴史のある建物、インテリアやそこにしかない雰囲気、そしてサービスまで含めて、美味しい食事になると思っています。

失業率は高いが、陽気で楽観的なスペイン人。
バルセロナは、人間として何が幸せなのかを、改めて気付かせてくれる街なのです。
しかし、この陽気なバルセロナの街にも、オーバーツーリズムという問題が降りかかってきています。今後、観光における最重要問題になると予測され、対応を間違えるとこの先10年で、都市の価値を揺るがす大問題に発展すると思われます。

さて今回は、しばらくヨーロッパにいて感じる文化の違いや、大人の子供への接し方の違いについて、書こうと思います。
1番下の子は現在10歳。2歳でアメリカに行き、帰国後もインターナショナルスクールに通っているため、学校では外国人と、それ以外は日本人と接していて、その違いを敏感に感じています。

彼女はテニスをやっているのですが、アメリカ人やヨーロッパ人のコーチからは、「カワイイ笑顔だね」「毎日よく練習して頑張ってるね」「君がいると、クラブが明るくなって、僕達は嬉しいよ」と声を掛けられ、仲間に入れてもらえている感じがし、嬉しくなると。
日本では、「ちゃんと練習してるの?」「早く、準備するんだぞ」「もっと頑張らないと、次の試合で勝てないぞ」というような声を掛けられ、いつも注意されている感じがするようです。

私達大人は、日本人なりの優しさについて理解出来ますが、子供にとっては、いつも悪いところを指摘する人、という認識になります。
悪いところを指摘して、改善しようとするのは、日本では、家でも会社でも毎日のように見られる当たり前の光景ですが、それだけでは世界では通じませんし、「ここが良くない」「もっとやらないとダメだ」で、ヤル気が出る人は少ないですよね。

勉強だろうが、スポーツだろうが、仕事だろうが、日本人は些細な課題点を指摘しすぎる傾向が強く、人が伸びなかったり、ヤル気を失ったり、ひどくなるとメンタルが病んでしまい、結果として、人も会社も国全体も伸びていかないんだと感じています。

挑戦する人が少ないのも、若者が安定志向なのも、海外に行く人が少なく内向きなのも、大人が子供に向かって、些細な事を指摘しすぎるからではないでしょうか?
多くの年配者や大人には、下の人に対して、ここがダメ、そこがダメと言うのではなく、「カワイイね」「よく頑張ってるね」と声を掛けて欲しいと思います。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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