Seattle

今週はSeattleにいます。
世界中のBean to bar に関わる人達が集まっていて、皆がそれぞれ自分にとってのKey manを見つけ出し、話しかけ、紹介してもらい、自分のプロダクトやカカオの販売に、少しでもプラスになるように動いているのが、フェスティバルです。

今年のgreen のブースは、これまでの中で1番広く、去年の2倍の大きさを確保。お客様とたくさん話をしながら販売しました。
今まで各国の農園やショップを回ってきたため、たくさんの知人に会います。彼らと話をする度に、頭の中で農園の風景やそこで会った人々の顔、お店の景色が重なり、よりリアリティを持って会話をすることが出来るようになりました。
経験したことを持ちながら話すのは、想像で話すのと解像度が全く別もので、当然仕事の成功確率も上がって来ます。
経験という強みは、ここで発揮されるんだと感じていました。

5月のベネズエラのチョコレートブランドオーナー、6月のペルーの農園関係者、8月に行ったタンザニアのKokoa Kamili、そして夏に会ったヨーロッパのチョコレート関係者。皆集まっていて、近況を報告しながら次のアイデアを練っています。

エクアドルには去年訪れ、そこでカカオ豆エスメラルダスを生産しているフレディと知り合いました。
彼の農園のそばにはコーヒー農園があり、今そこからコーヒー豆を取り寄せています。
フレディの家で飲んだコーヒーが美味しかったので、取り寄せることが出来ないか相談してみました。僕はカカオと同時にコーヒーのクオリティチェックもしていて、豆の生産国を訪れる度に美味しくてクオリティの高いコーヒー豆を探しています。

飲んでみて美味しいコーヒー豆が見つかると、サンプルをアメリカとドイツのカビや毒素を検査する機関に送ります。そこで約1000種の毒素の検査をし、合格した豆を日本に送り、味のチェックに入ります。
味のチェックもクリアすると、買い付けボリュームを決めて手続きに入り、通常1年前にオーダーを入れます。
カカオ豆もコーヒー豆も収穫時期（ハーベストタイム）が決まっているので、そこに合わせて購入時期も決めていくのです。逃すと次のシーズンまで購入出来ないので、計算が狂うと販売する商品が無くなるという事態に。
税関でストップしてしまう場合もあるので、自分達で行うダイレクトトレードは、商社から買うよりもリスクが高く、手間も時間も何倍もかかります。
その代わりに中間業者が一切入らないので、農園に直接お金を払うことが出来ますし、農園の取り分も大きくなります。

よい豆を生産している生産者や、ディストリビューター、そしてチョコレートメーカー、全ては人との繋がりです。
僕はこの仕事から、多くの人の協力を得ながら、ブランドを作り上げる重要さと、楽しさの両方を教わっています。

カカオ豆もコーヒー豆も農園と直接繋がり、ダイレクトにトレードを行っています。
これが今のところは農園にとっても、ブランドにとっても1番よい形だと思います。
もちろんお客様にとっても！