見える世界と、見えていない世界

発売になった写真集『LION NIGHT』が、お陰様で12月2日時点でAmazonでカテゴリー1位、ベストセラーになっています！

1月17日からの写真展では、最大2.7mの巨大写真パネルを使い、迫力のあるライオンの姿を30枚以上展示します。またとない機会になりますので、写真集とあわせてお楽しみ下さい。

見える世界が増えると、見えていなかった世界が見えるようになる。

人は見えている世界だけを、世界だと思っています。
本当は、自分には見えていない世界があり、何かのきっかけで見えてくることもあります。

大人になる途中で見えてくる世界もあれば、物事を深く追求していった先に見えてくる世界もあります。全く新しい体験によって突然見え出すこともあれば、見方を覚えると見えてきたりもします。

10代の頃、テトリスというブロックを崩すゲームが流行っていました。ゲーム後に外を歩くと、ビルのデコボコがテトリスに見え、バーを埋めて崩したくなるんです。

認知するものが増え、突然見えていなかったものが見えるという現象です。
こういう経験が皆様にもあると思います。

飛行機によく乗るのですが、機内で映画を観たりすると、トイレに入ってドアを閉めた瞬間に、敵が入ってきて格闘が起こる世界に引き込まれたり、座席に座っている人の顔がスパイに見えてきたり、それまで見えていなかった世界が、突然見えだす時があります。

自分側からだけで世界を見ていると、物を見る目が主観的で偏ったり、一方的な考え方になることがあります。

世代間で意見が合わなくなるのも、お互いに見ている世界が違う者同士で起こっている問題とも言えます。
上司と部下、教師と生徒、コーチと選手、親と子、など多くの問題の原因でもあります。

先日、仕事帰りにGREEN THUMB（パン屋）に寄って、店長と話していると、売上のことになりました。「最近この列のパンの動きが悪いんです」と店長。

僕は「取ろうかなと思うんだけど、やっぱりな」と思うことがあるよ、と伝えました。

すぐ近くにWHITE GLASS COFFEEがあるので、一緒に行ってショーケースを覗き、「どれにする？」と聞くと、「どれにしましょうか？」と。

これは、どれを買おうか？というワクワクした心理です。
「取ろうと思ったけど、やっぱり」とは違います。

ワクワクさせる商品が足りていなかったのですね。
これも食べたいし、こっちも買いたいって、思うような商品棚になれば、商品の動きは良くなります。
それを他の原因にしては、ダメなのです。

ポイントは、棚を作ることです。
商品を作るのではなく。

見える世界が増えるということは、生きている世界が広がる、ということでもあるので、生活が楽しくなるとも言えます。

小学生の娘は、学校から帰ってくると、「アマゾンのレインフォレストでは、どんどん木が切られていて、森がなくなってるんだよ」と話してくれました。いつか一緒にアマゾンへ、ジャングルの現状を見に行きたいと思います。

見える世界がグッと広がるので。