想いを伝えるインテリアデザイン。
February 16, 2024
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Directed by Tateyuki Adachi |
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greenの系列店であり、我々が手掛ける新たなお店「BLUE SIX COFFEE」。今回は、インテリアデザインを担当した、LINE-INC.代表 勝田隆夫さんに、お店のデザインについて伺いました。 |
オーナーの安達さんから新たなお店を作る話を頂いたとき、最初のミーティングで、3つのオーダーがありました。 1つ目は、訪れる人に対して、このお店は何が提供できるのか、したいのかを表明すること。 そこで、入口を入ってすぐの壁にステートメントを掲げることにしました。コピーは「FIND YOUR OWN STANDARD」。新しいし、すごく良いなと思い、店舗デザインにも、それを具現化するための工夫を散りばめていきました。 |
2つ目は、居心地が良く、くつろげるセミプライベートな空間であること。 そこでトライしたのが、訪れた人が手を添えて注文するカウンターに、手触りの良いタイルを取り入れること。自宅のキッチンに人を招くような気やすさを表現し、リテールスペース(物販スペース)の一角には、ターンテーブルやレコード棚を配置し、棚に並ぶレコードの趣味で、オーナーの好みや人柄まで伝わるようにデザインしました。コーヒーも食事もスイーツも、身体の中に取り入れるものだからこそ、どんな人がやっているお店なのかを伝えることが、安心につながると考えました。 |
3つ目は、レトロとモダンを融合させること。 これに対しては、1Fのカウンターを半円形に配置し、一番奥にハンドドリップをするスタッフの手元を眺められる特等席を用意しました。古き良き喫茶店を現代風に解釈し、バリスタとの気楽な会話が出来るように設計しています。ここでは、食事も焼き菓子もケーキも楽しめるので、ショーケースをカウンター内に造作し、空間に賑わいを生み出しました。 |
そして最後に私達がこだわったのが、中と外を隔てずに一体感のあるデザインにすること。 国立競技場の歓声が聞こえ、公園の木漏れ日が差し込む場所にふさわしく、建物は自然の中にある素材で構成されています。外と中を隔てないのは、公園の森からお店のテラス、1Fのカウンター、そして2Fまでを一体化することで、まるで森の中でコーヒーを飲んでいるような、気持ちの良い空間を作り出したかったからです。 |
インテリアで使った椅子は、世界中で愛される広島のマルニ木工さんのものを選びましたが、実はB級品です。自然のものであるが故に、ちょっとした節が入っているのですが、大手に販売する商品に出来ないと聞き、倉庫で大量に重ねられている椅子を見た時に、安達さんに連絡し、これをあえて使いたいと話しました。一つ一つの節も個性としてとらえ、いいものはいいと、弾くのではなく大切にすることが、BLUE SIX COFFEEさんの考えと合致していると考えたからです。 |
幾度となく重ねたミーティングでは、「お店はメディア化する」と言う話を聞きました。今回デザインを担当させて頂き、お店作りをしながら、そうなるかもしれない、と感じていました。新しい試みがたくさん詰まったお店に、私達も通うのが楽しみです! ありがとうございました。 |
BLUE SIX COFFEE 東京都新宿区霞ヶ丘町5-7 都立明治公園D棟 外苑前駅徒歩10分 https://blue-6-coffee.com/ |
Vol.191 |
Research |
リサーチの大切さは、100回いや1000回伝えても多いということはないと思う。 どこかに新しいお店や施設が出来たと聞けば覗きに行き、行列が出来ていれば運営会社を調べ、新しいゲーム機が出たら試し、ヒットしている本はとりあえずは押さえておく。 ここまでは頑張っているリサーチャーの仕事だが、ではどうしたら筋の良いリサーチが出来るのか? 筋が良いとは、同じ物を見ても、人と違う考え方が出来るようになる、ということだ。 そこまでいくには、相当な数を見て感じておく必要があるし、本を読んでおく必要もある。とにかくなんでも詳しい、ということね。 卒業が近づいてきている製菓の専門学校で、卒業制作発表を見てきた。今年は全体的にレベルが高かったなぁ。 ある学生が作ったチーズケーキを試食しながら、なぜこのケーキにしたのか? どんなお店を考えているのか? 学生に聞きながら、この商品をどうしたら売れるように出来るか、アドバイスをするのが僕の役目。 紅茶のチーズケーキ、悪くない。改善点を挙げたらキリがないが、それは他の審査員の方に任せて、売れる商品への道筋を見つけることに集中する。 フォルムも色も味も、プレゼンだって悪くない。 しかし、まだ売れる気がしない。 さて、どうするか? リサーチ力が試される。他の人とは違う視点で、このチーズケーキを改良し、どんなお店に、どんな商品と一緒に並べ、どんなサービスをすると、喜んでもらえる商品になるのだろうか? まずは、少し戻ってチーズケーキって何? から出発する。 もともと“トリヨン” という名で呼ばれていたチーズケーキは、発祥はギリシャ。当時はプリンのようなもので今のチーズケーキには程遠かった。 その後、アメリカに移住したヨーロッパ人がレシピを持ち込み、クリームチーズを作り、ベイクドチーズケーキが開発された。 これが、僕らの大好きなN.Y. チーズケーキ。 お次は、日本ではどうなんだろうか? 食べ物の歴史を知りたいなら、1873年発行の「万宝珍書」に大抵のことは書いてある(読むのは少し厄介だが)。そこにチーズケーキという単語が載り、戦後に進駐軍からベイクドチーズケーキが広まり、1965年、僕の大好き赤坂の「Top's」がレアチーズケーキを開発し、’69年「モロゾフ」が焼チーズケーキを発表し、ショートケーキと並んでケーキの代名詞として一般化していったのだそうだ。 話が止まらなくなるので、チーズケーキはこのくらいにして、学生にしたアドバイスに戻ろう。 「僕だったら、徹底してチーズケーキ専門店にするかも 」でした。 紅茶のチーズケーキを中心に、他の様々なケーキが並び、20代〜30代の女性に、ホッとしてもらうお店、という案は変更して。 チーズケーキは、チーズだけでも何種類ものアレンジがきくところが面白く、そこに合わせる素材も無限大だ。 学生自身の世界観を作り込み、思い切って対象顧客を40代以上の時間とお金のある女性グループに設定し、土台となるチーズは何パターンかの組み合わせを作り、上に乗せるものや中に入れるものによって土台を変える。 季節のフルーツや、秋は栗やナッツ系も良し、チョコレートとも良く合うのだから万能ケーキだ。レアでも焼いてもスフレでも、少しずつ色々なチーズケーキが食べられるアフタヌーンティーも面白い。そんな楽しくて美味しいチーズケーキ専門店を作って欲しい! |
green bean to bar CHOCOLATE 代表 安達 建之 |
TATEYUKI ADACHI website |
質問募集中! オーナー安達に聞いてみたいことを大募集!お店や商品作りについてはもちろん、気になったことをお気軽にご質問ください。 ※全ての質問にお答えできない場合もございます。 |
読者のみなさまからいただいた質問に回答します! |
Question |
メルマガいつも楽しみにしております! 子育てについて質問です。 9歳の息子、5歳の娘がおります。 安達さんは複数経営をしており、普段からお忙しいかと思いますが 子どもたちが小さい頃の時間の取り方や、子どもの教育に対して意識していたことがありましたら教えてください。 |
Adachi's answer |
こんにちは、5歳の娘さんと9歳の息子さん、可愛いでしょうね。 アドバイスなんて出来るような父親ではありませんが、家族仲良く暮らしています。 我が家には、20歳と17歳の息子、11歳の娘、3歳のワンコがいます。 3人それぞれに課題や問題があります。海外と日本と転校や引っ越しも多く、不登校になったり、身体を壊したり、上手く友達とのコミュニケーションが取れなかったり、と。 一つ気を付けているのは、1人1人との時間を確保すること。兄と弟と一緒に、3人まとめて出掛けることで、こちらは子供との時間を取っているつもりだったこともあるので、少しでも2人だけで一緒にいる時間を作るようにしています。 カフェに行ったり、車でなんでもない話をしたり、2人だけの時間があることで、何か少しだけですが、心の隙間を埋めてくれるような気がしています。 |
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