ダイレクト・トレードを通じて育む未来

March 25, 2022

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    代表の安達建之によるコラム

 

一粒のチョコレートが
私たちに幸せな気分をもたらしてくれる。

その原料となるカカオ豆を育てているのは
世界中のカカオ生産者たちだ。

クオリティの高いカカオ豆を
多くの農園で作ることができれば・・・

greenはダイレクト・トレードを通じて
品質や生産性の向上だけでなく、
農園主たちの生活や
地域の再興にも貢献できることを願っている。

全力でチョコレートに向き合うからこそ
ダイレクト・トレードを選ぶのは
必然だった

本当に良いカカオ豆は入手に苦労するもの。産地特有の環境条件だけでなく、発酵や乾燥の工程に人の手がどう加わるかにより歴然とした品質差が出るため、その見極めが重要なのだ。greenは創業以来、ダイレクト・トレードを通じてgreenならではの独自性を確立してきた。

どこのカカオ豆を選ぶか。ダイレクト・トレードで重視したいのは “品質”。だが、正直なところ、最初から高品質のカカオ豆を作ることができるのは世界に10ヶ所ぐらいしかないだろう。知識や技術、設備が足りない地域がほとんどだからだ。

その背景として、カカオ生産者の大部分が今なお貧しい階級の出身者であることや低収入であること、健康や教育へのアクセスが足りていないという現状がある。大量生産で安価な取引が行われていた “理不尽を解決したい” という思いを持つビーントゥバー業界は、主原料を供給している生産者を少しでも近くで支援したいと願っている。だからこそ、正当に支えられる「ダイレクト・トレード」を選ぶのは必然なのだ。

これにより、丹精を込めて作るカカオ生産者たちが商品市場から初めて独立することができ、自然災害などによる価格の変動が続いても公平性のある生産コストを受け取れるようになった。

greenが選ぶのは、高品質なカカオ豆を作る小規模な生産地。それぞれ地形や気候が異なるため、各地で生産されるカカオ豆はどれも、特徴がはっきり表れている素晴らしい個性を持つものばかりだ。栽培方法と品質をこの目で確かめるべくオーナーである安達は現地に出向き、生産者やサプライヤーと直接コミュニケーションをとり、日本に仕入れている。

知識や技術が不十分であれば、クオリティの高いカカオ豆を作るにはどうすれば良いか。日が当たり、風が抜け、土壌をきれいにすることを手間ひまかけてやる、という責任ある農法や、品質や生産性の向上に繋がる専門知識を共有する。

お金も時間も大いにかかるが、ひとつひとつ実際に足を運び、直接対話することで、私たちが何者かを伝え、彼らのことも理解できる。良き生産者に出会えれば、その場で将来を話し合う。greenとしてもクオリティの高さを追求できる上、優れた品質のカカオ豆を作る生産者との繋がりをたくさん確保することが可能になるのだ。

将来的には、greenのルートだから仕入れられるカカオ豆を、日本で志を同じくする他のメーカー同士でシェアできる、小さなサイクルを作っても良いかもしれない。世の中に良質なチョコレートが広がって行くことの方が、この業界のためになるからだ。そうすることで、お客さまへ美味しいチョコレートを多く届けられ、カカオ生産者のより良い未来を育むことに繋がると信じている。

 
 
 
 

green bean to bar CHOCOLATEの
最新ニュースをキャッチ

 

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■ SAKURA
¥1,728(税込)
全店・オンラインショップにて、
4月中旬までの期間限定販売です。

 
 
 
 
 
 

Vol.99

ホロドモール

10年前に、ヨーロッパでの仕事に備えて歴史を学んでおこうと読んだ本がある。それが、ロバート・コンクエスト著『悲しみの収穫』だ。

ソビエトとウクライナの残酷な歴史が描かれており、何度も深呼吸しながら読んだのを覚えている。

1920年代のウクライナは、ヨシフ・スターリン率いるソビエトの占領下に置かれていた。

ソビエトで農作物の不作が続いたため、打開策としてウクライナに「コルホーズ」という農場を集団で運営するシステムを導入し、穀物を徴収しはじめた。これによってウクライナの自営農家は土地を没収され、農民は強制的に集団化されていった。収穫された穀物は政府に徴収され、輸出に回り、ソビエトの外貨獲得の大きな柱になっていった。

スターリンは、農民達が食べる分の食料も残らないほど過剰な量の穀物徴収を課し、農民達は強制的な労働を余儀なくされた。

食べ物がなくなった農民達は、鳥や家畜、雑草を食べて飢えをしのいでいたが、それでも耐えられなくなり、遂には病死した馬や人の死体を掘り起こして食べ、そこからチフスなどの疫病が蔓延した。

悪天候による不作が続き、収穫高が激減しても、スターリンは徴収する手を緩める事はなく、大勢の人々が餓死することになる。

この大飢餓によって、ウクライナの人口約20%に当たる1450万人以上が亡くなったと言われている。

これが、 s“ホロドモール”。

この事実を1980年代になるまで、ソビエトは隠蔽していた。その上、これがジェノサイド (計画的な集団虐殺) であったとは、認めていない。

その後も、ウクライナの民族主義者に対して数千人を銃殺し、数万人を強制収容所に入れたと言う。

恐ろしい話だが、目を背けてばかりはいられない。今ウクライナの人々が民間人の犠牲者が出ても戦い続けるのは、“占領下に置かれる”と言う事が、戦争よりも酷い事態が待っている事を知っているからであろう。

1日も早く、停戦になる事を願う。

参考文献 : 悲しみの収穫、Eleminist.com、Wikipedia

 
 

読者のみなさまからいただいた
質問に回答します。

Q.
いつもメルマガを楽しみにしています。お店以外の活動の情報も興味深いです。

チョコレートをいつも有り難くいただいてます。
レシピはどこから調達されているのでしょうか?
チョコレートドリンクしかり、ガトーショコラは完璧過ぎてびっくりです。

 
 

A.
いつもありがとうございます。興味深い情報と言ってもらえると、頑張れます!

さて、レシピはどこにもないので、
新しい商品を開発する度に 新しいレシピが出来上がっていきます。

その年に取れた豆の状態によって、豆の表情や風味が違うので、同じ農園、同じ品種のカカオだとしても、レシピが変わってくるからです。

一つの商品を作るのに何度も試作を繰り返し、すべての味を確認して決めています。
味のイメージが明確にあって、そこに近づけて行く場合と、
チョコレートメーカー(職人)と相談し、探しながら作り上げて行く場合があります。

国や品種による違い、年による違いは、自然の中で育つカカオならではです。
ワインを楽しむ様に、ぜひ自分好みのカカオを探してみてください。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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