フランスに巻き起こるビーントゥバー旋風。
March 29, 2024
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Directed by Tateyuki Adachi |
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今号は、先週に続き、フランスのビーントゥバー事情についてをお届けします。 フランスでビーントゥバームーブメントが起きている。その要因を、チョコレート鑑定家クロエ・ドゥートレ・ルーセルさんが教えてくれた。 |
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「発端となったのはアラン・デュカス。パリで“ミニ・チョコレート・ファクトリー”を立ち上げ、高品質なカカオを取り入れはじめたの。だけどハイローストを続け、レシチンや塩の添加をやめなかったので、ビーントゥバーの理念からはまだまだほど遠かったわ」 コロナパンデミックが世界中を席巻していた頃、このムーブメントに触発されたフランス人たちが新しい生活を求め、各地で小さなビーントゥバービジネスを始めた。予算は少なく、多くの場合独学で、経営に苦労していた。 ロールモデルとなったのは、2018年末にオープンした「PLAQ」だ。ベネズエラでクロエのクラスを受けたニコラスと共同創業者のサンドラは、高級品のマーケティング手法を応用し、代理店と協力してビジネスを始めた。それは優れた商品と相まって、ブランドを大成功に導いた。彼らの成功により、メディアはビーントゥバームーブメントにさらに関心を持つようになった。 |
2021年にはフランスビーントゥバー協会が設立された。今後、世界中のビーントゥバー協会と協力して活動することになるだろう。 「クーベルチュールチョコレートで成功した有名ショコラティエたちも、カカオ豆からチョコレートを作り始めました。まだそのチョコレートの味は、以前彼らが買っていたクーベルチュールに近いけれど。でも、彼らはこのムーブメントを理解し、品質を向上させることを少しずつ学んでいるわ」 現在のフランスでは、多くのビーントゥバーブランドが花開き、チョコレートを使った様々な製品(ケーキ、ボンボン、アイスクリーム、ドリンク)が誕生している。 「このムーブメントはさらに大きく成長するでしょう。そこで必要なのは、ビーントゥバーの哲学とノウハウを理解すること。消費者がより良い選択ができるように考えを広め、本当に良いものを高価で購入する機会を作ることで、ブランドの改善と進化を促すことになる。 また、現在、そして将来のチョコレートメーカーに対して、農家から消費者までのトレーサビリティと透明性の重要性を教える必要があります」 |
ビーントゥバーチョコレートメーカーの価値観とともに、このムーブメントが広がっていくことを期待している。 |
フランスのビーントゥバー事情 前編はこちら |
Vol.197 |
海外移住 |
ラマダン中のインドネシアに来ています。 greenでは初めて、インドネシアのカカオを使ってみることにしました。近年アジアのカカオ農園の勢いがよく、後発でも次々と良い豆を作る生産者が出てきています。アジアの勢いは止まりません! 別の場所で暮らす。考えてみたことはありますか? 育った環境は、アイデンティティを形成するのに影響を与えます。 ずっと同じ場所で育てば、その土地や文化に愛着も湧くし、知り合いも多くなり思い出も増えます。 田舎で育てば、東京に出て来ることが冒険であり、日本で育てば海外に移住するのは、今でも大きなチャレンジになるでしょう。 旅行でも楽しい経験は積めますが、暮らしてみると分かることがたくさんあるので、やはりその土地ごとのコミュニティに入り、知らないことを学んでいくのは良い経験だと思います。 もしチャンスがあるならば、別の場所で暮らしてみるのをお勧めしたい。それが海外のような遠い場所であれば、ショックも大きく、それが成長を促すからです。特に子供には。 日本から海外に出た場合は、とても面倒な事が多いのに気付きます。何をやるにも時間がかかるし、上手く進まない事ばかりですが、それも含め、何故そうなっているのか? 日本はどうしてこんなにも便利なのか? に気付き、その根底にある国民性や、人々の考え方がだんだんと分かってきます。 それが何に役立つの? と聞かれると答えに困るのですが、多様な考えや価値観に触れるので、図太さや、我慢強さが身につくのは、大きな収穫と言えるでしょう。 僕は今までに、2度海外で暮らしたことがありますが、チャンスがあるなら、また違う土地で暮らしてみたいと思っています。 次はどこが良いだろう? |
green bean to bar CHOCOLATE 代表 安達 建之 |
TATEYUKI ADACHI website |
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Question |
先日のホワイトデーでgreen bean to bar CHOCOLATEの製品を妻にプレゼントしたところ、大喜びでした。 サクラのチョコレートも大層気に入ってくれたのですが、焼き菓子がものすごく美味しかったようです。 実際、スコーンはぎっしり中が詰まって硬く、オレンジピールがさりげないアクセントで、それでいてチョコの美味しさが際立つ逸品だと思います。 チョコのクオリティは言わずもがな、焼き菓子類も相当なクオリティだと思いますが、何かポイントがあるのでしょうか。 スコーンの秘密を、ぜひ教えてください!! |
Adachi's Answer |
スコーンは僕も大好きで、最後まで食べちゃうのがもったいない、って思う時があります。 複数の素材で出来ている商品は、 素材同士がぶつかり合わない 何を感じたいかが引き立つ素材を選ぶ(この場合はチョコレート) 噛む度に表情の変化が楽しめる これらを大事にしています。 3種の具材は全体量に対して27%も混ぜ込まれています。nibsはそのまま召し上がると苦味の印象がありますが、他の具材と、生地の優しい甘みとの調和をとってくれていると思います。 nibsのカリッとした歯切れの良さ、ドライクランベリーの控えめな酸味、BTBチョコのカカオの旨味のバランスが、満足感のあるリッチなスコーンになっていると思っています。 製法の特徴は、グルテンの発生を抑えるためにサブラージュ(砂状になるようにすり混ぜる)をし、卵と生クリームを必ず冷やして使用すること。 また、生地を混ぜ過ぎないよう注意しています。 それによって、しっとりしつつもホロホロとした食感になっているかと思います。 シングルオリジンのチョコレートバーと違い、何かを足して、美味しさを作り上げていく商品なので、そこを楽しめることがポイントです。 |
ホテルの朝食、テンション上がります 世界中どこのホテルでも、ミューズリーが大流行 味はまだどこも定まっていなく、発展途上で面白い Have a good weekend!! |
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