カカオ豆からチョコレートへ

August 13, 2021

 
 
 

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カカオ豆の実を砕いたカカオニブは
機械でペースト状にすり潰してから
コンチング(練り上げ)という工程を経る。

その途中で砂糖を加え、
なめらかに練り上げるのだが、
じつはこのコンチングに
口溶けをとるか、香り優先かの
葛藤がつきまとう。

一つずつその答えを見つけながら
greenの味を作っている。

香りとテクスチャーの
ぎりぎりのラインを見極めて

カカオニブをグラインダーにかけると、どろどろのペースト状になる。すり潰した実から油分(カカオバター)が出てくるからだ。ただ、それだけではニブの粒が残っているので、さらになめらかにするために、メランジャー(石のローラー)で圧力をかけながら練り上げていく。

greenでは、まる1日メランジャーを回し、2日目に砂糖を加えてさらに回し、砂糖のざらざらがなくなって香りが整うまで48時間、という時間を基本に、細かな調整を加えながら練り上げる。口溶けのよいチョコレートを作るために、この練り上げの作業はとても重要だ。

ただし、時間をかけて練り上げればいいというわけではない。ローラーの回転で摩擦熱が出るので、時間をかければかけるほど、あるいは圧を強くかけたりスピードを早くするほどカカオ豆が持っている香りが飛んでしまうからだ。柑橘系の香りや繊細な香りほど飛びやすい。そこでカカオ豆の産地ごとに圧力と回転スピードを変えながら、香りよく口溶けもよいチョコレートを作り上げていく。

greenでは全てのチョコレートに、ブラジル産のオーガニックシュガーを使っている。何種類もの砂糖を試した中で、これが一番豆の風味が生きる砂糖だった。練り上げの途中で砂糖を加えると、ツヤが出て、より香りが立ち、いよいよチョコレートの色気が出てくる。

「チュアオ」の繊細な香りを
キープするために

ベネズエラ産のカカオ豆「チュアオ」をかじると、柑橘やプルーンといったフルーティーな香りが鮮やかに広がる。ところがこのフルーツ感はローストやコンチングで飛んでしまうから、どちらも最低限にとどめる必要がある。コンチングに関しては、通常のチョコレートは33kg用のメランジャーで48時間かけて行うところ、チュアオは1.5kg用の小さなものを使って5時間で終了。砂糖はあらかじめグラインダーで細かくしてから使うという特別扱いをしている。

これまで見てきたように、greenのダークチョコレートの原料は、カカオニブとオーガニックシュガーのみ。砂糖は同じものを使っているから、味わいの違いはそのままカカオ豆の個性の違いといえる。その個性を最大限に生かすにはどうすればいいか、練り上げの工程一つにも気を配っている。

 
 
 
 
 
 

Vol.75

次の大陸 アフリカ

タンザニアのンゴロンゴロ保全地域に向けて出発しました。

アフリカに棲む野生動物の姿を撮りに、3名のクルーと一緒に挑戦してきます。

ンゴロンゴロ保全地域はタンザニアの首都・アルーシャの西約180kmに位置し、ンゴロンゴロ、オルモティ、エンパカーイという3つのクレーターが並び、これらも含めて9つの火山が分布しています。

ンゴロンゴロ・クレーターは数百万年前の火山の大噴火でできたカルデラで、外輪は南北16km、東西19km。クレーター内は草原、湖や沼、森林など自然環境が多彩で、多種多様な動物が暮らしています。

撮影準備期間は半年。まずは場所の選定で、数ある候補の中からどこで何を撮るのかを決めます。

そして、撮影許可とビジネスVisaの申請に入ります。

許可申請は少しややこしくて、クレーターの中での撮影は保全地域レンジャーへ、ドローンはタンザニア軍、労働許可は政府へとそれぞれ提出し、一つ一つクリアしていく必要があるのです。

申請をしている間に、撮影方法を検討します。

野生動物の写真は今までたくさん見てきましたが、そのほとんどが望遠レンズで撮られたものです。

望遠だけだとどうしても似たような写真になってしまうため、今回は3つの撮影方法にトライします。

一つ目は、約5mまで伸びる特注カーボン製のクレーンを作り、サファリカーにクレーンを固定し、様々な角度から動物の表情を収めます。

二つ目は、独自制作のドローン。時速80Km以上で走っているチーターやヒョウの姿を収めるには、空からドローンで追いかけるしかありません。

そして最後が望遠レンズ。狙った動物達を撮りまくります。

お次は、撮影機材の選定と制作です。カメラは日進月歩で進化しているので、ギリギリまでカメラとレンズを試しながら選んでいきます。

最近は高性能の最新カメラもレンタルできるので、その時にベストなものをチョイスするようにしています。

1冊の写真集を出すには、半年の準備期間、撮影期間、帰国後は編集と印刷に4〜5ヶ月間。1年かかるプロジェクトです。本気で何かを作ろうとすると、すぐにはできませんね。

コロナで延びていたロケですが、いよいよ世界戦の始まりです。

世界中の見たことのない自然や動物達の姿を、皆様にお届けしたいと思っています!

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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季節の
PORTE DU CHOCOLAT

ビーントゥバーを手軽に楽しめるチョコレート菓子「ポルテ ドゥ ショコラ」。ひとつひとつ、ラボで丁寧にチョコレートをコーティングしています。この夏は、定番の清見オレンジに加え、季節限定でレモンが新登場。爽やかなレモンとのマリアージュをお楽しみください。

 
 
 
 
 
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